「日和、あのさ……」
交代でシャワーを浴び、バスローブを着てベッドに入ると、日向は意を決して日和に切り出した。
「あの、夕べのことなんだけど」
「うん、なあに?」
「日和が言ってた言葉、どういう意味だ?私ってジョリーみたい?っていう……」
すると日和は、みるみるうちに頬を赤く染めてうつむいた。
「今日こそ教えてくれ。な?日和」
「えっと、はい。じゃあ、思い切ってお話しします」
日向はゴクリと喉を鳴らす。
「あのね、日向さんにとって私はジョリーみたいな感覚で、決して、その、女としては見られないのかなって……」
「……は?え、どういうこと?」
「だから、つまり、その……。キスより先は、考えられないの?」
チラリと恥ずかしそうに視線を上げて尋ねる日和に、日向は全身の血がドクッと脈打つのを感じた。
「日和……」
「分かってる。私って幼くて色気もなくて、妹みたいにしか見られないんでしょう?だから日向さん、いつも一緒に寝てても何もなかったのよね。でも、その、結婚したら奥さんになるから、そういうこともがんばらなきゃって思って……。私では無理かな?」
「な、何を言っている?日和。俺の気持ちを、まるで分かってないな。日和を大切にしたくて、日和の気持ちに寄り添いたくて、ずっと己を抑え込んでたのに」
そうなの?と、日和は顔を上げる。
「ああ。日和は急いで大人になろうとするけど、焦らなくていい。自分が思うほど、気持ちが追いつかないかもしれないから」
すると日和は視線を落として、じっと考え込む。
「日和?どうした?」
「あの、あのね。大丈夫だから、私。ちゃんと心の準備も出来てる。だから、日向さんと結ばれたいの」
ハッと日向は目を見開いた。
日和はそっと日向の胸元を掴んで尋ねる。
「だめ、かな?」
「……日和、ほんとに分かってる?」
「うん、分かってる」
「俺のこと、怖くなるかもしれないんだぞ?」
「ならない。だって日向さんだもん。私が世界で一番好きな人」
「日和……」
日向は肘をついて上半身を起こすと、日和をじっと見つめた。
「俺だって日和のこと、妹だなんて思ってない。俺にとって日和は、誰よりも魅力的で心奪われる世界で一番愛しい人だ」
「日向さん……」
日和の目が涙で潤む。
「大切にする。俺を信じて、俺に全てを委ねて」
「うん」
日和が頷くと日向は優しく微笑み、日和の頬に手を添えてキスをする。
何度も繰り返すうちに日和の身体から力が抜け、甘い吐息がこぼれ始めた。
「日和、愛してる」
耳元でささやき、首筋や鎖骨に口づける。
バスローブの胸元を少し広げて、肩先にもキスをした。
日和の様子を気にしながら、怖がらせないよう徐々に胸の谷間に唇を沈み込ませる。
だが、バスローブの上からそっと日和の左胸に手を置いた刹那、日向の全身にしびれが走った。
(えっ、これは!?)
手のひらからこぼれるほど大きくて柔らかい感触。
谷間に口づける日向の頬を両側から包む、温かく張りのある弾力。
(嘘だろ。あんなに可愛い顔立ちの日和が、こんなにも色っぽい身体だなんて……。脳内がバグる)
いつもふわっとしたシルエットの服を着ているから気づかなかった。
日和の大きな胸と艶めかしいウエストのラインに。
優しくするつもりだった日向の理性が飛び、余裕がなくなる。
(ヤバイ、めちゃくちゃにしそう。落ち着け、気をそらすんだ。難しい数式を思い出せ。フェルマーの最終定理を……!)
その時、日和がかすかに、んっと甘い声をもらした。
日和の身体をなぞっていた日向の手がピクリとする。
(もうだめだ!俺としたことが……)
頭の中が真っ白になった日向は、文字通り日和の身体に溺れた。
バスローブのリボンを解き、スルリと手を滑り込ませて日和の滑らかな肌に触れる。
あまりの心地良さに、ますます抑えが効かなくなった。
「日和、好きだ……」
呟きながら荒々しくバスローブを脱がせると、真っ白な日和の身体のあちこちに唇を這わせる。
日和は身体をしならせて、日向の愛撫を全身で受け止めた。
一度身体を起こしてから、日向は日和を見つめる。
「日和、俺に抱きついてて」
「うん……」
日和が両腕を日向の首に回すと、日向はゆっくり日和と身体を重ねていく。
腕に力を込めて身体をこわばらせる日和を、日向は優しく抱きしめて、何度もキスを繰り返した。
日和の身体を気遣いながら少しずつ進み、やがて二人は深く結ばれる。
「日和、大丈夫か?」
「……うん、大丈夫。ありがとう、日向さん」
涙でにじむ瞳で見上げてくる日和に、日向はキュッと眉根を寄せた。
切なさと愛しさが胸いっぱいに込み上げてくる。
(日和を一生幸せに守り抜く。俺のこの手で)
日向はそう固く心に誓い、柔らかく清らかな日和の身体を抱きしめて、愛を刻み込んだ。
交代でシャワーを浴び、バスローブを着てベッドに入ると、日向は意を決して日和に切り出した。
「あの、夕べのことなんだけど」
「うん、なあに?」
「日和が言ってた言葉、どういう意味だ?私ってジョリーみたい?っていう……」
すると日和は、みるみるうちに頬を赤く染めてうつむいた。
「今日こそ教えてくれ。な?日和」
「えっと、はい。じゃあ、思い切ってお話しします」
日向はゴクリと喉を鳴らす。
「あのね、日向さんにとって私はジョリーみたいな感覚で、決して、その、女としては見られないのかなって……」
「……は?え、どういうこと?」
「だから、つまり、その……。キスより先は、考えられないの?」
チラリと恥ずかしそうに視線を上げて尋ねる日和に、日向は全身の血がドクッと脈打つのを感じた。
「日和……」
「分かってる。私って幼くて色気もなくて、妹みたいにしか見られないんでしょう?だから日向さん、いつも一緒に寝てても何もなかったのよね。でも、その、結婚したら奥さんになるから、そういうこともがんばらなきゃって思って……。私では無理かな?」
「な、何を言っている?日和。俺の気持ちを、まるで分かってないな。日和を大切にしたくて、日和の気持ちに寄り添いたくて、ずっと己を抑え込んでたのに」
そうなの?と、日和は顔を上げる。
「ああ。日和は急いで大人になろうとするけど、焦らなくていい。自分が思うほど、気持ちが追いつかないかもしれないから」
すると日和は視線を落として、じっと考え込む。
「日和?どうした?」
「あの、あのね。大丈夫だから、私。ちゃんと心の準備も出来てる。だから、日向さんと結ばれたいの」
ハッと日向は目を見開いた。
日和はそっと日向の胸元を掴んで尋ねる。
「だめ、かな?」
「……日和、ほんとに分かってる?」
「うん、分かってる」
「俺のこと、怖くなるかもしれないんだぞ?」
「ならない。だって日向さんだもん。私が世界で一番好きな人」
「日和……」
日向は肘をついて上半身を起こすと、日和をじっと見つめた。
「俺だって日和のこと、妹だなんて思ってない。俺にとって日和は、誰よりも魅力的で心奪われる世界で一番愛しい人だ」
「日向さん……」
日和の目が涙で潤む。
「大切にする。俺を信じて、俺に全てを委ねて」
「うん」
日和が頷くと日向は優しく微笑み、日和の頬に手を添えてキスをする。
何度も繰り返すうちに日和の身体から力が抜け、甘い吐息がこぼれ始めた。
「日和、愛してる」
耳元でささやき、首筋や鎖骨に口づける。
バスローブの胸元を少し広げて、肩先にもキスをした。
日和の様子を気にしながら、怖がらせないよう徐々に胸の谷間に唇を沈み込ませる。
だが、バスローブの上からそっと日和の左胸に手を置いた刹那、日向の全身にしびれが走った。
(えっ、これは!?)
手のひらからこぼれるほど大きくて柔らかい感触。
谷間に口づける日向の頬を両側から包む、温かく張りのある弾力。
(嘘だろ。あんなに可愛い顔立ちの日和が、こんなにも色っぽい身体だなんて……。脳内がバグる)
いつもふわっとしたシルエットの服を着ているから気づかなかった。
日和の大きな胸と艶めかしいウエストのラインに。
優しくするつもりだった日向の理性が飛び、余裕がなくなる。
(ヤバイ、めちゃくちゃにしそう。落ち着け、気をそらすんだ。難しい数式を思い出せ。フェルマーの最終定理を……!)
その時、日和がかすかに、んっと甘い声をもらした。
日和の身体をなぞっていた日向の手がピクリとする。
(もうだめだ!俺としたことが……)
頭の中が真っ白になった日向は、文字通り日和の身体に溺れた。
バスローブのリボンを解き、スルリと手を滑り込ませて日和の滑らかな肌に触れる。
あまりの心地良さに、ますます抑えが効かなくなった。
「日和、好きだ……」
呟きながら荒々しくバスローブを脱がせると、真っ白な日和の身体のあちこちに唇を這わせる。
日和は身体をしならせて、日向の愛撫を全身で受け止めた。
一度身体を起こしてから、日向は日和を見つめる。
「日和、俺に抱きついてて」
「うん……」
日和が両腕を日向の首に回すと、日向はゆっくり日和と身体を重ねていく。
腕に力を込めて身体をこわばらせる日和を、日向は優しく抱きしめて、何度もキスを繰り返した。
日和の身体を気遣いながら少しずつ進み、やがて二人は深く結ばれる。
「日和、大丈夫か?」
「……うん、大丈夫。ありがとう、日向さん」
涙でにじむ瞳で見上げてくる日和に、日向はキュッと眉根を寄せた。
切なさと愛しさが胸いっぱいに込み上げてくる。
(日和を一生幸せに守り抜く。俺のこの手で)
日向はそう固く心に誓い、柔らかく清らかな日和の身体を抱きしめて、愛を刻み込んだ。



