両親と別れると、日向は日和を車に乗せてマンションに向かう。
だがふと思い立ち、進路を変えた。
「日向さん?どこかに寄って行くの?」
「ああ。日和、婚約指輪を買いに行こう」
えっ!と日和は大きく目を見開いて驚く。
「あの、日向さん。両親の言ったことなら気にしないで。責任感でそう思ってるなら、その、別に結婚しなくてもいいから」
「何を言ってる?俺は最初から日和と結婚するつもりだった。まずは交際のお許しをご両親からいただいて、そのあと日和にプロポーズしようと思ってたんだ。無事に認めていただけた今、俺は日和にプロポーズする」
「そんな、でも……」
「返事は俺がプロポーズしてからにしろ」
「あ、はい」
小さく身を縮こませる日和に、日向はふっと笑みをもらした。
「なんて返事しようかなんて、悩まなくていいぞ。はいってひと言だけで。それか、黙って抱きついてチューしてくれるか」
「ひ、日向さん!?」
「さて、どっちかな?楽しみだな」
「そんな……」
困ったように眉をハの字に下げ、日和はどうやら真剣に悩み始めたようだった。
日向はそんな日和に頬を緩めつつ、改めて気を引き締める。
(予定は狂ったけど、少し早まっただけだ。俺の気持ちは変わらない。日和を必ず頷かせてみせる)
ハンドルを握り直し、じっと前を見据えてハイブランドのジュエリーショップに向かった。
だがふと思い立ち、進路を変えた。
「日向さん?どこかに寄って行くの?」
「ああ。日和、婚約指輪を買いに行こう」
えっ!と日和は大きく目を見開いて驚く。
「あの、日向さん。両親の言ったことなら気にしないで。責任感でそう思ってるなら、その、別に結婚しなくてもいいから」
「何を言ってる?俺は最初から日和と結婚するつもりだった。まずは交際のお許しをご両親からいただいて、そのあと日和にプロポーズしようと思ってたんだ。無事に認めていただけた今、俺は日和にプロポーズする」
「そんな、でも……」
「返事は俺がプロポーズしてからにしろ」
「あ、はい」
小さく身を縮こませる日和に、日向はふっと笑みをもらした。
「なんて返事しようかなんて、悩まなくていいぞ。はいってひと言だけで。それか、黙って抱きついてチューしてくれるか」
「ひ、日向さん!?」
「さて、どっちかな?楽しみだな」
「そんな……」
困ったように眉をハの字に下げ、日和はどうやら真剣に悩み始めたようだった。
日向はそんな日和に頬を緩めつつ、改めて気を引き締める。
(予定は狂ったけど、少し早まっただけだ。俺の気持ちは変わらない。日和を必ず頷かせてみせる)
ハンドルを握り直し、じっと前を見据えてハイブランドのジュエリーショップに向かった。