12月15日。
日向は奥田の結婚式に参列する日和を、車で会場に送り届けた。
「じゃあ、日和。夕方に」
「はい。時間になったら、両親とロビーに行きますね」
結婚披露宴が終わったら、日和は両親が宿泊するホテルに一緒に行き、ロビーで日向と落ち合うことになっていた。
「日向さん、送ってくれてありがとうございました」
「ん、行ってらっしゃい」
そう言うと日向は、助手席の日和の肩に手を置き、そっとキスをする。
驚いて固まる日和にクスッと笑い、日向は車を降りて外から助手席のドアを開けた。
日和に手を差し伸べて車から降ろし、さり気なく抱き寄せる。
ハーフアップでまとめた髪と華やかなメイクの日和は、いつもよりぐっと大人っぽい。
「今日の日和、すごく綺麗だ」
「えっ、あ、ありがとうございます」
「気をつけて行っておいで」
「はい。じゃあ日向さん、またあとでね」
「ああ」
タタッとホテルのエントランスに入ると、日和は立ち止まって日向を振り返る。
にこっと笑って小さく手を振ってから、今度こそ身を翻して去って行った。
日向は奥田の結婚式に参列する日和を、車で会場に送り届けた。
「じゃあ、日和。夕方に」
「はい。時間になったら、両親とロビーに行きますね」
結婚披露宴が終わったら、日和は両親が宿泊するホテルに一緒に行き、ロビーで日向と落ち合うことになっていた。
「日向さん、送ってくれてありがとうございました」
「ん、行ってらっしゃい」
そう言うと日向は、助手席の日和の肩に手を置き、そっとキスをする。
驚いて固まる日和にクスッと笑い、日向は車を降りて外から助手席のドアを開けた。
日和に手を差し伸べて車から降ろし、さり気なく抱き寄せる。
ハーフアップでまとめた髪と華やかなメイクの日和は、いつもよりぐっと大人っぽい。
「今日の日和、すごく綺麗だ」
「えっ、あ、ありがとうございます」
「気をつけて行っておいで」
「はい。じゃあ日向さん、またあとでね」
「ああ」
タタッとホテルのエントランスに入ると、日和は立ち止まって日向を振り返る。
にこっと笑って小さく手を振ってから、今度こそ身を翻して去って行った。



