恋愛日和〜真逆の二人が惹かれ合うまで〜

「えっ、うちに！？」

それから1週間後。
部長から日和が正式に営業部に配属となったと聞かされ、日向は驚きの声を上げた。

「どうしてですか？彼女の希望は聞き届けてもらえなかったのでしょうか」
「いや、宇野さんが希望したんだそうだ。営業部がいいと」
「はっ！？まさか、そんな」
「直接彼女に聞いて確かめてみたら？今後もしばらくは、宇野さんは佐野くんの補佐についてもらうから。よろしく頼むよ」
「は、いや、その」

日向が戸惑っていると部長は立ち上がり、オフィスにいるメンバーに声をかけた。

「おーい、みんな。ちょっといいかな」

皆は手を止めて一斉に顔を上げる。

「7月から正式に宇野さんが我が営業部に配属されることになった。みんなこれまで通り、よろしく頼むよ」

すると一番端のデスクにいた日和が立ち上がって頭を下げた。

「まだまだ未熟者ですが、皆様から教わりつつ少しでも早く戦力になりたいと思っています。引き続きどうぞよろしくお願いいたします」

イエーイ！と皆は拍手喝采で盛り上がる。

「我が営業部に貴重な女の子！」
「ひよちゃん、これからもよろしくね」

日和は恐縮して「こちらこそよろしくお願いいたします」とお辞儀をする。
日向は半信半疑でそんな日和の様子を見ていた。