スマートフォンを握りしめて凝視していた日向は、パッと画面が変わった瞬間、通話ボタンをスワイプした。
「もしもし!?」
『あ、もしもし、宇野です』
「宇野!無事なのか?今どこにいる?」
思わず声が大きくなる。
必死で耳を澄ませていると、日和は申し訳なさそうに話し出した。
『佐野さん、こんな真夜中にすみません。今はゴンさんの会社の事務所にお邪魔しています』
「分かった。すぐに車で迎えに行く。住所言えるか?」
『ええ!?迎えにって、佐野さんが?』
「いいから、早く言え!」
『そ、そんな。これ以上ご迷惑をおかけする訳には……』
「そんなこと言ってる場合か?もういい。ゴンさんに電話を代わってくれ」
『え?あ、はい。少々お待ちください』
カラカラと引き戸を開ける音のあと、日和の声が遠くに聞こえてきた。
『ゴンさん、佐野さんが電話を代わってほしいって』
『おっ?分かった。えーっと、この間見かけた若い兄ちゃんだよな?』
『うん、そう』
二人のやり取りのあと、改まった口調の声がした。
『もしもし、お電話代わりました。私、権田源三と申します』
日向はスマートフォンを握り直して口を開く。
「もしもし、わたくし宇野の同僚の佐野日向と申します。この度は宇野が大変お世話になりました。助けていただいたそうで、本当にありがとうございます」
『いやいや、とにかくひよちゃんが無事で何よりです。ですがひよちゃんを助けるのが精一杯で、彼女の財布もスマホも何もかも燃えてしまいました。これからのひよちゃんの生活をどうしたものかと……』
「それに関しては、わたくしが責任を持って引き受けます。命を助けていただいて、本当にありがとうございました。すぐにそちらに彼女を迎えに行きます。ご住所をお聞かせ願えますか?」
『ああ!そうしてもらえるとありがたい。うちの事務所に寝泊まりしてもらってもいいんだけど、なにせ若い女の子だからな、ひよちゃんは。じゃあ、住所を言いますね』
日向は伝えられた住所をメモすると、「すぐに向かいます!」と電話を切り、車のキーを掴んで急いでマンションを出た。
「もしもし!?」
『あ、もしもし、宇野です』
「宇野!無事なのか?今どこにいる?」
思わず声が大きくなる。
必死で耳を澄ませていると、日和は申し訳なさそうに話し出した。
『佐野さん、こんな真夜中にすみません。今はゴンさんの会社の事務所にお邪魔しています』
「分かった。すぐに車で迎えに行く。住所言えるか?」
『ええ!?迎えにって、佐野さんが?』
「いいから、早く言え!」
『そ、そんな。これ以上ご迷惑をおかけする訳には……』
「そんなこと言ってる場合か?もういい。ゴンさんに電話を代わってくれ」
『え?あ、はい。少々お待ちください』
カラカラと引き戸を開ける音のあと、日和の声が遠くに聞こえてきた。
『ゴンさん、佐野さんが電話を代わってほしいって』
『おっ?分かった。えーっと、この間見かけた若い兄ちゃんだよな?』
『うん、そう』
二人のやり取りのあと、改まった口調の声がした。
『もしもし、お電話代わりました。私、権田源三と申します』
日向はスマートフォンを握り直して口を開く。
「もしもし、わたくし宇野の同僚の佐野日向と申します。この度は宇野が大変お世話になりました。助けていただいたそうで、本当にありがとうございます」
『いやいや、とにかくひよちゃんが無事で何よりです。ですがひよちゃんを助けるのが精一杯で、彼女の財布もスマホも何もかも燃えてしまいました。これからのひよちゃんの生活をどうしたものかと……』
「それに関しては、わたくしが責任を持って引き受けます。命を助けていただいて、本当にありがとうございました。すぐにそちらに彼女を迎えに行きます。ご住所をお聞かせ願えますか?」
『ああ!そうしてもらえるとありがたい。うちの事務所に寝泊まりしてもらってもいいんだけど、なにせ若い女の子だからな、ひよちゃんは。じゃあ、住所を言いますね』
日向は伝えられた住所をメモすると、「すぐに向かいます!」と電話を切り、車のキーを掴んで急いでマンションを出た。



