そろそろお開きにしようかという頃、椿が小声で日向を呼ぶ。
「日向、ねえ」
「ん?なんだよ」
「隣、見て」
ヒソヒソとささやく椿に、なんだ?と日向は横を向いた。
日和が目を閉じてうとうとしている。
「ひよちゃん、きっとお酒も飲み慣れてないし、疲れも溜まってたのね。日向、タクシーで送ってあげて」
「え、でも。それなら椿の方が女性同士でいいんじゃないか?」
「あら!日向ったら、ちゃんとひよちゃんのこと女性として見てたのね」
「ちがっ、なんでそうなるんだよ?俺はただ……」
「しーっ、ひよちゃん起きちゃうじゃない」
うっ、と口をつぐむと、慎一が「タクシー呼んだぞ」としれっと言う。
「さすが慎一、気が利くわー。日向、私達もう少し飲んでいくから、またね」
ひらひらと二人に手を振られ、日向は諦めて二人分の飲み代をテーブルに置いた。
「宇野、帰るぞ。立てるか?」
「ん……、はい」
足元のおぼつかない日和を支えながら、日向は店を出る。
慎一が呼んだタクシーに乗り込むと、日和に住所を尋ねた。
半分ぼんやりしながらも、日和は住所を伝える。
だがタクシーが走り出すと、あっという間にスーッと眠りに落ちた。
(疲れてたのに、飲みに誘って悪かった)
日向は日和の寝顔を見ながら考える。
(入社してからあちこちの部署に行かされて、気が抜けなかっただろうな。ようやくうちの部署に落ち着いたんだ。俺がちゃんとフォローして、安心させてやらないと)
年齢より幼く見える日和は、こうして眠っていると、ますます年下の女の子に見える。
ただでさえ女性が少ない営業部で、こんなにもか弱そうな日和はやっていけるのだろうか?
(俺がそばでしっかり見ていなければ)
タクシーの振動でコクンと揺れた日和の頭を、日向は優しく抱き寄せて自分の肩にもたれさせた。
「日向、ねえ」
「ん?なんだよ」
「隣、見て」
ヒソヒソとささやく椿に、なんだ?と日向は横を向いた。
日和が目を閉じてうとうとしている。
「ひよちゃん、きっとお酒も飲み慣れてないし、疲れも溜まってたのね。日向、タクシーで送ってあげて」
「え、でも。それなら椿の方が女性同士でいいんじゃないか?」
「あら!日向ったら、ちゃんとひよちゃんのこと女性として見てたのね」
「ちがっ、なんでそうなるんだよ?俺はただ……」
「しーっ、ひよちゃん起きちゃうじゃない」
うっ、と口をつぐむと、慎一が「タクシー呼んだぞ」としれっと言う。
「さすが慎一、気が利くわー。日向、私達もう少し飲んでいくから、またね」
ひらひらと二人に手を振られ、日向は諦めて二人分の飲み代をテーブルに置いた。
「宇野、帰るぞ。立てるか?」
「ん……、はい」
足元のおぼつかない日和を支えながら、日向は店を出る。
慎一が呼んだタクシーに乗り込むと、日和に住所を尋ねた。
半分ぼんやりしながらも、日和は住所を伝える。
だがタクシーが走り出すと、あっという間にスーッと眠りに落ちた。
(疲れてたのに、飲みに誘って悪かった)
日向は日和の寝顔を見ながら考える。
(入社してからあちこちの部署に行かされて、気が抜けなかっただろうな。ようやくうちの部署に落ち着いたんだ。俺がちゃんとフォローして、安心させてやらないと)
年齢より幼く見える日和は、こうして眠っていると、ますます年下の女の子に見える。
ただでさえ女性が少ない営業部で、こんなにもか弱そうな日和はやっていけるのだろうか?
(俺がそばでしっかり見ていなければ)
タクシーの振動でコクンと揺れた日和の頭を、日向は優しく抱き寄せて自分の肩にもたれさせた。



