「そんなやり方があったなんて……」
その大学生は頭の回転が早いのだろう、どんなミッションも難なくクリアしている。

「でもここ見て! 友達が3回ミスしたって書いてある」
数ある投稿の中から知里がひとつの投稿を見つけて指差した。

そこには一緒に【R‐リアル】をしていた友人が3回ミスをして失格になったと書かれている。

そして翌日の投稿はされていない。
「この間に友達が死んだのかもしれない」
と、昇が呟く。

これ以降の投稿は目に見えて頻度が減っているから、なにかがあったことは明白だ。

「昇、この人に連絡取ってみない?」
この投稿が本物なら、力を貸してくれるかもしれない。

【R‐リアル】についても、私達よりも詳しそうだし。
「知らない人に連絡を取るの?」
知里が不安そうな表情になる。

ネット上で知り合った人と安易に出会ってはいけない。
それは私達が小学校の頃から言われてきたことだった。