☆☆☆
「こんなのひどいよ……」
さっきから寝室の中に知里の鳴き声が聞こえてきている。
3分間という短い猶予の中で、私は昇を。
知里も昇を殴りつけた。
昇の頬を殴りつけた右手の痛みは今もまだジンジンと熱を持って残っている。
そして昇は……今呆然として座り込んでいる。
その右手には力なくスマホが持たれていて、画面には【クリア】の文字が見える。
昇はミッションを放棄しようとした。
ミス2になってもまだ大丈夫だからと。
だけど私と知里はそれを許さなかった。
自分だけいい人ぶらないでと説得し、私のことを殴らせたのだ。
これで、全員がクリアできたことになる。
私はそっと昇の手を握りしめたのだった。
「こんなのひどいよ……」
さっきから寝室の中に知里の鳴き声が聞こえてきている。
3分間という短い猶予の中で、私は昇を。
知里も昇を殴りつけた。
昇の頬を殴りつけた右手の痛みは今もまだジンジンと熱を持って残っている。
そして昇は……今呆然として座り込んでいる。
その右手には力なくスマホが持たれていて、画面には【クリア】の文字が見える。
昇はミッションを放棄しようとした。
ミス2になってもまだ大丈夫だからと。
だけど私と知里はそれを許さなかった。
自分だけいい人ぶらないでと説得し、私のことを殴らせたのだ。
これで、全員がクリアできたことになる。
私はそっと昇の手を握りしめたのだった。



