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カエル殺し動画を撮ったことで朝から重たい気分になっていた私達だけれど、学校に到着すると、更に衝撃的なことが待ち構えていた。

それは私たちが4人で校門を抜けたときだった。
校舎の近くに人垣ができていて「なにあれ、なんかあったのかな?」と、美穂が首をかしげる。

ここからじゃなにも見えないけれど、あの人垣を抜けないと校舎へ入ることはできない。
昇を先頭にして近づいていくと、生徒たち数人が職員室へとかけていくのが見えた。

その隙間から確認した瞬間、私は息を飲んでいた。
「中条先輩!?」
人垣の中で倒れている中条先輩にかけよる。

膝をついて顔を確認してみると、真っ青になって泡を吹いているのがわかった。

「なんで!? ついさっきまで元気そうだったじゃん!」
知里がパニックになりそうな悲鳴に近い声で叫ぶ。

「オレたち見てたけど、急に発狂してそのまま倒れたんだ」
近くにいた男子生徒が早口で説明する。