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家から出ると玄関前に知里、美穂、昇の姿があって驚いて足を止めた。
「みんな、どうしたの?」

「瞳がメッセージ読んでないから心配になって迎えにきたの」

知里の説明に慌ててスマホを確認すると、みんなからのメッセージが3件入っていることに気がついた。

全部昨日の葬儀後に送られてきたものだ。
「ご、ごめん。ぼーっとしてて気が付かなかったの」

「学校にも戻って来ねぇし、心配したんだぞ?」
「昇、本当にごめんね」
「今日は学校に来ないかと思ってたけど、ちゃんと出てきてくれてよかったよぉ」

美穂が明るく言って私の右腕に自分の腕を絡ませてきた。
すごく歩きにくいけれど、美穂の明るさに心が軽くなるのを感じる。

「それで、菅原先生のことなにかわかった?」
家から離れてから知里にそう質問されて、私は昨日偶然聞いた噂話のことを聞かせた。

「事故か……」
昇が深刻そうな表情で呟く。