ぼんやりとスマホ画面を見つめていると、突然昇からの着信があって飛び上がって驚いてしまった。

【R‐アプリ】からの通知について話しがあるとわかっているけれど、つい昨日のおんぶを思い出して顔が熱くなってくる。

自分の頬を軽く叩いて、電話に出た。
「もしもし?」
『瞳、通知を見たか?』

「えっと、まだ」
色々と考えていてちゃんと確認していなかった。
『次の指示は15分以内に万引して動画撮影することだったんだ』

「え?」
昇が冗談を言っているのかと思ったが、焦った声色を聞いて本当なのだとわかった。

昇はグループメッセージで知里と美穂にも連絡を入れるから、学校近くのコンビニに今する集合しようと提案してきた。

「わ、わかった。すぐに行く」
自転車で行けば5分でつける。

私は通話を切ったあと、すぐに準備を始めたのだった。