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ファミリーレストランから五十嵐花子の家までは歩いて２０分ほどの距離だった。

２階建ての一軒家で、小さな庭があるけれど手入れされていないようで雑草が伸び放題になっている。

ところどころ色のついた花が咲いているのを見ると、以前は可愛い庭だったのかもしれない。

「表札は五十嵐だな。車がないから人がいるのかどうかわからないけど」
洋太さんが家の様子を観察してつぶやく。
カーポートはなく、小さな庭にも車はない。

車を持たない人もいるから在宅かどうかの判断は玄関チャイムを鳴らすしかなさそうだ。

「急な訪問だから無視されるかもしれないけど、行ってみよう」
洋太さんはそう言うと私達を庭に置いてひとりで玄関へと向かった。

あまりゾロゾロとついていかないほうがいいだろうと、判断してだ。
洋太さんが玄関チャイムを鳴らすと、中から人の足音が聞こえてきた。

そしてすぐに玄関が開かれる。