【1分以内に全裸になる動画を撮影】
「全裸って……」
思わず言葉に詰まる。

投稿した動画は不特定多数の人に見られているのに、そんなことできるはずない。

なにより、今私達は制服姿なのだ。
顔を隠して撮影したとしても個人を特定されてしまう恐れがある。
「下までちゃんと確認してみろ」

昇に言われて画面をスクロールしてみると【今回のみ、投稿された動画にはモザイクが入ります。安心して参加してください】と、書かれている。

「なにこれ、安心なんてできるわけないじゃん!」
ギュッとスマホを握りしめる。

全身が恐怖と怒りでワナワナと震え始めるのを感じる。
「時間がない。とにかくトイレに入って撮影しよう」
昇はそう言うと男子トイレへと走ったのだった。