声が震える。
泣きたくないのに、自然と涙が出てきてしまった。

こんなにもお母さんが怒らせる自分が情けなくて仕方ない。
私はずっといい子だった。
勉強も好きだし、運動も好きで、家の手伝いも言われなくたってできる。

学校内でも信頼があって、だからクラス委員長にもなれた。
それなのに……。

すべての積み重ねがガラガラと音を立てて崩壊していくのを感じる。
「もういい。お母さんガッカリしたわ」

お母さんはそう言うと私から視線をそむけて、洗濯物に戻ったのだった。