☆☆☆
先生のお母さんが教えてくれたとおり2階の階段を上がって一番手前の部屋に入る。
そこに入ると絵の具の匂いが鼻腔を刺激した。
「すごい……」
呟いたのは知里だ。
広いフローリングの中央には大きなカンバスが置かれていて、描きかけの水彩画が置かれている。
この部屋の中から窓の外を描いたもののようで、青い空が広がっていた。
「美術の先生だったもんな。本当に絵を描くのが好きだったんだな」
昇がしみじみとした声色で言った。
仕事の時も絵を描いているのに、私生活でもカンバスに向き合っていたのだと思うと、その熱意が伝わってくるようだった。
壁には先生が描いた絵が何枚も飾られていて、なにかのコンクールで入賞したトロフィーや賞状も所狭しと並んでいる。
ベッドの上には美術関係の本が置かれていて、生前はよくここで絵の勉強をしていたのだろうということが伺えた。
「よし、ちゃんと調べ物をしよう」
昇が時間を気にして先生の机に近づいて行った。
先生のお母さんが教えてくれたとおり2階の階段を上がって一番手前の部屋に入る。
そこに入ると絵の具の匂いが鼻腔を刺激した。
「すごい……」
呟いたのは知里だ。
広いフローリングの中央には大きなカンバスが置かれていて、描きかけの水彩画が置かれている。
この部屋の中から窓の外を描いたもののようで、青い空が広がっていた。
「美術の先生だったもんな。本当に絵を描くのが好きだったんだな」
昇がしみじみとした声色で言った。
仕事の時も絵を描いているのに、私生活でもカンバスに向き合っていたのだと思うと、その熱意が伝わってくるようだった。
壁には先生が描いた絵が何枚も飾られていて、なにかのコンクールで入賞したトロフィーや賞状も所狭しと並んでいる。
ベッドの上には美術関係の本が置かれていて、生前はよくここで絵の勉強をしていたのだろうということが伺えた。
「よし、ちゃんと調べ物をしよう」
昇が時間を気にして先生の机に近づいて行った。



