スッキリ
長く一緒にいるけれど、なんとなくいつも喧嘩してしまう友人がKだ。
Kと俺は同じ高校、大学を出て今は別々の会社に務めている。
学生時代から仲が良かった俺たちは就職後も週に1度は飲みに行く関係だった。
「なぁK、最近仕事はどうだ?」
大衆居酒屋の雰囲気を楽しみながら生ビールをジョッキであおる。
「まぁまぁだよ。受付の子が可愛くて、今度デートに行く予定なんだ」
「今彼女いないんだっけ?」
「いるよ? でも正式な彼女じゃないから大丈夫」
「なにが大丈夫だよ。男ならひとりに決めろよ」
Kは学生時代から色々な女の子と付き合ってはトラブルになっていた。
友人だからという理由だけで、それに巻き込まれたこともある。
けれどKが女遊びをやめないのはその見た目と、うまい口のせいだと本人は言っている。
「そんなこと言ってる自分はどうなんだよ? 合えば仕事の話ばかりじゃないか」
「俺はこの子って決めた子と付き合って結婚までするつもりなんだ。だから簡単に彼女はつくらない」
そんな俺をKは嘲笑する。
「今どきそんな男少ないぞ? 沢山の子と付き合った方が、いい子と出会う確率も上がるんだ」
「だからってKみたいに見境なく手を出すのがごめんだよ」
そんな話でどんどん酒が進んでいくと、徐々に相手の考え方が許せなくなってくる。
「だいたいお前は仕事人間すぎるんだ。もっと遊べばいいんだよ」
「仕事人間でなにが悪い? それで女房子供を養って一家屋を建てるのが男ってもんだろ!」
「なぁにが女房子供だ! 彼女もいなくせに!」
カチンッときたときには一旦席を離れて喫煙所へ向かう。
ポケットの中からセブンスターを取り出してライターで火をつけて一服ふかす。
すると胸のモヤモヤがスッキリと晴れていって、気分が変わる。
「ったく、あいつといると最近は喧嘩ばかりだな」
お互いに大人になって責任ある立場になってきたからか、相手と意見が食い違うと反発してしまうようになった。
昔はもっと相手の意見を受け入れていたのにな。
「ふぅ。今度はもう少し冷静に会話しないとな」
タバコを吸って落ち着いたところで喫煙室を出た。
席へ戻ったがKの姿が見えない。
トイレにでも行ってるんだろうか。
追加でなに注文しておこうとメニューを開いたときだった。
ドンッと背中に衝撃が走り、目の前が真っ暗になった。
後方から「自分だけスッキリしやがって」と、Kの憎々しい声が聞こえた。
長く一緒にいるけれど、なんとなくいつも喧嘩してしまう友人がKだ。
Kと俺は同じ高校、大学を出て今は別々の会社に務めている。
学生時代から仲が良かった俺たちは就職後も週に1度は飲みに行く関係だった。
「なぁK、最近仕事はどうだ?」
大衆居酒屋の雰囲気を楽しみながら生ビールをジョッキであおる。
「まぁまぁだよ。受付の子が可愛くて、今度デートに行く予定なんだ」
「今彼女いないんだっけ?」
「いるよ? でも正式な彼女じゃないから大丈夫」
「なにが大丈夫だよ。男ならひとりに決めろよ」
Kは学生時代から色々な女の子と付き合ってはトラブルになっていた。
友人だからという理由だけで、それに巻き込まれたこともある。
けれどKが女遊びをやめないのはその見た目と、うまい口のせいだと本人は言っている。
「そんなこと言ってる自分はどうなんだよ? 合えば仕事の話ばかりじゃないか」
「俺はこの子って決めた子と付き合って結婚までするつもりなんだ。だから簡単に彼女はつくらない」
そんな俺をKは嘲笑する。
「今どきそんな男少ないぞ? 沢山の子と付き合った方が、いい子と出会う確率も上がるんだ」
「だからってKみたいに見境なく手を出すのがごめんだよ」
そんな話でどんどん酒が進んでいくと、徐々に相手の考え方が許せなくなってくる。
「だいたいお前は仕事人間すぎるんだ。もっと遊べばいいんだよ」
「仕事人間でなにが悪い? それで女房子供を養って一家屋を建てるのが男ってもんだろ!」
「なぁにが女房子供だ! 彼女もいなくせに!」
カチンッときたときには一旦席を離れて喫煙所へ向かう。
ポケットの中からセブンスターを取り出してライターで火をつけて一服ふかす。
すると胸のモヤモヤがスッキリと晴れていって、気分が変わる。
「ったく、あいつといると最近は喧嘩ばかりだな」
お互いに大人になって責任ある立場になってきたからか、相手と意見が食い違うと反発してしまうようになった。
昔はもっと相手の意見を受け入れていたのにな。
「ふぅ。今度はもう少し冷静に会話しないとな」
タバコを吸って落ち着いたところで喫煙室を出た。
席へ戻ったがKの姿が見えない。
トイレにでも行ってるんだろうか。
追加でなに注文しておこうとメニューを開いたときだった。
ドンッと背中に衝撃が走り、目の前が真っ暗になった。
後方から「自分だけスッキリしやがって」と、Kの憎々しい声が聞こえた。



