***
パレットナイフ の先にチョコを取り、テンパリングのチェックをするクロくん。
ドキドキドキドキ……。
「合格」
「やったーっ!!!!」
思わず飛び上がって喜ぶわたしを見て、クロくんが苦笑いする。
でもでも、そのくらいうれしいんだもん!
「迷いも吹っ切れたみたいだな」
「あー……、正直に言うと、ちゃんと説得できたわけではないんですけど」
わたしが苦笑いを浮かべると、クロくんの眉がぴくりと動く。
「でも、試験を受ける許可は、ちゃんともらえました! なので、まずは試験に向けて、全力でがんばろうと思ってます」
「そうか」
「あの、聞いてもいいですか?」
「なんだ?」
「クロくんは、どうしてチョコレートの勉強をしようって思ったんですか?」
わたしが尋ねると、クロくんがふいっとわたしから顔を逸らす。
「……聞かない方がいい。心愛が思っているより、ずっと不純な動機だ」
不純って……。
え、ひょっとして、あの店長さん……だったりして。
いやいや、さすがにそれはないよね?
だって、『こーんなに小さかったとき』って言ってたし。
でも……そういうこと、なのかな。
あの店長さんに近づきたくて、チョコレートの勉強をはじめた……?
いや、でも、さすがにそんなこと……。
グルグル考えながら、ちらりとクロくんの方を見る。
「なにを考えているのか知らんが、さっさとなにを作るのか決めてくれ」
「あ、そ、そうですよね!」
どうしよう? さすがにまたマンディアンじゃあ、食べるのも飽きちゃうし……。
パレットナイフ の先にチョコを取り、テンパリングのチェックをするクロくん。
ドキドキドキドキ……。
「合格」
「やったーっ!!!!」
思わず飛び上がって喜ぶわたしを見て、クロくんが苦笑いする。
でもでも、そのくらいうれしいんだもん!
「迷いも吹っ切れたみたいだな」
「あー……、正直に言うと、ちゃんと説得できたわけではないんですけど」
わたしが苦笑いを浮かべると、クロくんの眉がぴくりと動く。
「でも、試験を受ける許可は、ちゃんともらえました! なので、まずは試験に向けて、全力でがんばろうと思ってます」
「そうか」
「あの、聞いてもいいですか?」
「なんだ?」
「クロくんは、どうしてチョコレートの勉強をしようって思ったんですか?」
わたしが尋ねると、クロくんがふいっとわたしから顔を逸らす。
「……聞かない方がいい。心愛が思っているより、ずっと不純な動機だ」
不純って……。
え、ひょっとして、あの店長さん……だったりして。
いやいや、さすがにそれはないよね?
だって、『こーんなに小さかったとき』って言ってたし。
でも……そういうこと、なのかな。
あの店長さんに近づきたくて、チョコレートの勉強をはじめた……?
いや、でも、さすがにそんなこと……。
グルグル考えながら、ちらりとクロくんの方を見る。
「なにを考えているのか知らんが、さっさとなにを作るのか決めてくれ」
「あ、そ、そうですよね!」
どうしよう? さすがにまたマンディアンじゃあ、食べるのも飽きちゃうし……。



