「そういや最近、一人で毎日スイーツの自主練してる子がいるって話題になってたよな」
「ひょっとして、君のことだった?」
一人……じゃなかったけど。
ひょっとして、他の人にはシロくんたちのこと、見えてなかったってこと?
クロくんと最初に会ったとき、シロくんたちと一緒に入ってきたよね?
クロくんとの特訓のとき、シロくんも一緒にいたでしょ?
でも……みんなが来てくれたとき、クロくんは来てくれなかった。
そういえば、クロくんがシロくんたちと言葉を交わしているところを一度も見ていないような気がする。
クロくんにも、シロくんたちは見えていなかったってこと……?
ガツンと頭を殴られたようなショックを受ける。
ねえ、シロくんたちは幻だったの?
違うよね? ちゃんと、ここにいたよね?
握り締めていた拳をそっと開いて、手のひらの上のプラバンを見る。
うん、ちゃんといたよ。
だからわたしは、合格できたんだもん。
「そういや涼真にイジメられて泣いてる子を見たってウワサもあったよな」
「……うるさい。別に泣かすつもりはなかった。それに、その後フォローもしたつもりだ」
「あ~、それであの騒ぎかあ。涼真が女子をさらって学校出てったってヤツ」
「ったく。そんなことでいちいち騒ぐな」
「しょうがないだろ、『チョコレートの王子様』なんだから」
クロくんが、チッと舌打ちする。
「ひょっとして、君のことだった?」
一人……じゃなかったけど。
ひょっとして、他の人にはシロくんたちのこと、見えてなかったってこと?
クロくんと最初に会ったとき、シロくんたちと一緒に入ってきたよね?
クロくんとの特訓のとき、シロくんも一緒にいたでしょ?
でも……みんなが来てくれたとき、クロくんは来てくれなかった。
そういえば、クロくんがシロくんたちと言葉を交わしているところを一度も見ていないような気がする。
クロくんにも、シロくんたちは見えていなかったってこと……?
ガツンと頭を殴られたようなショックを受ける。
ねえ、シロくんたちは幻だったの?
違うよね? ちゃんと、ここにいたよね?
握り締めていた拳をそっと開いて、手のひらの上のプラバンを見る。
うん、ちゃんといたよ。
だからわたしは、合格できたんだもん。
「そういや涼真にイジメられて泣いてる子を見たってウワサもあったよな」
「……うるさい。別に泣かすつもりはなかった。それに、その後フォローもしたつもりだ」
「あ~、それであの騒ぎかあ。涼真が女子をさらって学校出てったってヤツ」
「ったく。そんなことでいちいち騒ぐな」
「しょうがないだろ、『チョコレートの王子様』なんだから」
クロくんが、チッと舌打ちする。



