「俺が連れていく。また低脳な男に襲われたくなかったらさっさと寮へ帰ったほうがいい」


「でも…」


「次はないって言ったよね?」



…っ
今の私が行ってもできることなんてたかが知れてる。

なら、ここは彼にお任せするのが吉と判断する。



「分かりました。彼をお任せしました。あと、あの場を穏便に済ませていただいてありがとうございます」




失礼しますといって私は寮へと戻った。



「おまえの名前は?」


「私…?春野七瀬です」



この行動が吉とでるか凶とでるか…


本の世界での恋愛に憧れを持ち、全てを捧げられる恋に焦がれている私は、恨み奪い合う未知な世界に足を踏み入れることをまだ知らない。