獣と呼ばれる冷酷総長はベルに真実の愛を求める




「ただいま、隼太くん」


「ん、おかえり…て、それ隠しちゃったの?」


「もう、みんな酷いよ!教室ですごく恥ずかしかったんだから」


「はは、かわい。でも俺言ったじゃん、お仕置きだって」




それとはキスマークのことで、朝のことを思い出すと連動して隼太くんの唇が触れたところが甘く疼く。


最近の隼太くんは、瞳に少し光があってよく笑うことが増えた。



今も、私をからかって反応を楽しんでる。




「隼太くんのばか……」


「そうやって怒らないの。ほら、行くよ」



さりげなく私の手をとって自分の指と絡める。

お決まりで、転ばないように荷物を持ってくれるのもいつもの事。



私がドジをするばかりに……。




「まだ場所教えてくれないの?」



「知りたいの?」



「気になるよ〜!」



「七瀬が喜ぶところ。あそこ見て、今日限定の移動書店」


「え!!初めて見る! 隼太くんありがとう」