初めて鳳凰と呼ばれる総長と目が合う。
どんなに彼を見てもその瞳に光を宿してなくて、私を見ているはずなのに私を映していない。
私が今言ったところで考えをすぐに改めてくれるような人ではないけど、私も引き下がらない。
「……俺を前にして物を言える勇気に免じて今回は見逃すけど、次はないと思いな」
「え?」
「お前が望んだんだろ」
「まさか私の意見聞いてもらえるとは思えなくて…」
「今回は。次はお前も容赦しないよ」
私たちが話している間に男たちは既に立ち去っていて、倒れている彼と3人の状態になった。
「私の声、きこえますか?」
「…うっ」
「大丈夫ですか!?立てます?」
「大丈夫…です」


