私の両腕をシーツに縫いつけて、隼太くんの吐息が耳にかかる距離まで近づく。

恥ずかしくて…身体が熱くて、身体がビクッと意志関係なく震えた。



「…っ!は、隼太くん」


耳に隼太くんの薄い唇が触れて、そこから額、瞼、鼻…と徐々に下へおりてくる。


「七瀬、気持ちいい? とろけた顔してる」

「…意地悪言わないで…っ」

「ほんと可愛い、やっぱり今日は帰してあげられないから。俺の腕の中でぐずぐすになって」

「ま、待って…」

「待たない」


容赦なく隼太くんは、私の呼吸もろとも唇を奪った。

角度を変えて触れるキスは、優しくて。

拒むことなんてできない。私は、付き合う前から隼太くんのこの触れ方が好きだったから。


「まだ言えない? もっとひどいことしちゃうよ」

「だって、隼太くん引くかもしれないもん」

「あのね七瀬。別れ話以外は基本的に全部受け入れるよ」


確かに、優しい隼太くんが引くことはないけど…自分の口から言うのは恥ずかしいよ!

微笑んで待ってくれてる…多分ほんとに今日は言わないと帰してくれないやつ。