改めて私は、隼太くんからちゃんと話を聞いて隼太くんを信じたい。
人殺しとあの男は言っていたけど、もし彼がそうだったら他人に優しくできないから。
「隼太くん話を聞かずに逃げ出してごめんなさい」
「うん、ほんとに手のかかるベルだね?」
「返す言葉がありません…」
「とりあえずこの状況を抜け出して帰ろう」
何をどうしたのか両手にかけられた手錠を外してくれて、大きな手が私の手を包む。
ここがわかったのは颯くんが危険を察知して、前もって連絡をしていたらしい。
その颯くんもまた私のようにどこかに囚われているみたいで、晴人くんたちが探している。
「颯くんが捕まっちゃったのは私が後先考えずに逃げ出しちゃったせいだから…お願い!私も一緒に探させて」
「七瀬のお願いは全部聞いてあげたいけど、危険なことはだめ」
「だめって言われても勝手について行く」
「…わかった。そのかわり俺のそばから離れないって約束できる?」
「うん!」


