好きって言ってよ ~先輩、溺愛しすぎですっ~

「お邪魔しまーす」

「いらっしゃーい」



家に人がたくさん来て母さんは嬉しそう。



勉強合宿するって言ったら「青春じゃん!」と、まるで自分も参加するみたいに喜んでた。



2階の俺の部屋にみんなを案内する。



「適当に座ってー」



はじめて来る明莉ちゃんは物珍しそうにちょっときょろきょろ。



「風里先輩の部屋、おしゃれですね…」



どうもどうも…。



照れるね。



それから、俺の向かい側に座ろうとする小糸ちゃんの手を引いて、「小糸ちゃんはここね」と言って俺の隣に座らせた。



ちょっと恥ずかしそうにうつむく小糸ちゃん。



かわいいねえ…。



穂高は白けた顔してるけど。



気にしない気にしない。



「さー始めるぞ」



穂高の言葉で、みんな勉強道具を取り出した。



俺は英語でもやろうかな~。



黙々とみんなで勉強してる。



案外みんな集中しててえらい。



たまに3人に分からないところを教えてあげたりして。



あっという間に夜になった。



「ご飯できたよー」



母さんの言葉でみんなで下に降りる。



いつの間にか父さんが帰ってきていて、料理はぜんぶ父さんが作ったみたい。



いつもよりも豪華なご飯。



「えっ、風里のお父さんって料理人っすよね!? プロのご飯?」

「たくさん食べてね~」



みんなで夜ごはん食べて。



満足そうなみんなにほっとした。