好きって言ってよ ~先輩、溺愛しすぎですっ~

「できました~」

「おいしそ~!」



先輩のオムライスにはケチャップで『LOVE』と書いておいた。



先輩が「もったいなくて崩せないじゃん」と言いながら、写真に収めてる。



へへ…。



喜んでくれて嬉しいな。



「いただきまーす」



2人で食べ始めた。



「あ~、めっちゃおいしい」

「本当ですか?」

「うん、今までで食べたものの中で一番!」

「ええ、さすがにそれは盛りすぎです」

「本当だよ。うちの父さん料理人なんだけどさ、父さんが作るものより断然こっちの方がおいしい。愛だね」



愛…。



て、照れます…。



でも喜んでもらえて良かった~…。



先輩はきっちり完食してくれて。



あたしはいいと言ったのに洗い物までしてくれた。



「あと…プレゼントも用意しました!」

「え~、お昼も作ってもらったのに?」

「はい、待っててください!」



そう言ってあたしは引き出しの中をごそごそする。



センスの良い先輩だから…何をあげるかすっごく迷った。



でも、先輩に喜んでほしくて。



「はい、これ、どうぞ!」



そう言って箱を先輩に渡した。



赤いリボンでラッピングしてある。



「ありがとう~。開けてもいい?」

「はい! ぜひ!」



先輩がリボンをほどいて箱を開ける。



中に入れていたのは、ブリザードフラワーと絵筆のセット。



ブリザードフラワーは、先輩のイメージに合わせたもの。



絵筆は、いろいろと調べて、評価の高いものを買った。