好きって言ってよ ~先輩、溺愛しすぎですっ~

小糸ちゃんが卒業してから3年。



大きな喧嘩もなく、毎日楽しく暮らしてる。



だけど俺、そろそろ考えてることがある。



俺たちも、もう良い年齢。



付き合ってからは…9年かな?



かなり長い時間を一緒にいる。



昔から変わらずいまだに小糸ちゃん小糸ちゃんなんて言って追いかけてる俺。



小糸ちゃんの方も、常に俺に好きって言葉を与えてくれる。



そんな小糸ちゃんと、もうワンステップ先に進みたい…。



来月、小糸ちゃんの誕生日。



何回小糸ちゃんの誕生日を祝ってきたかな?



そのたび色んなものをプレゼントしてきたけど。



今までで一番大きなものをあげるから。



「小糸ちゃん、次の誕生日、たまにはちょっと良いホテル泊まろっか」

「本当ですか! 夜景きれいなとこ?」

「うん、実はもう抑えてある~」



というわけで、都内の有名な高級ホテルを予約した。



当日、俺はドキドキ。



小糸ちゃんの方は、ホテルの高級さにドキドキしてるみたいで。



でもそのよそ行きのドレスも可愛いよ。



小糸ちゃんの手を取って、ホテルのレストランの一番夜景が綺麗な席に通してもらった。



「うわ~、綺麗~…」



小糸ちゃんは夜景に夢中だ。



「あたしたちの家は~、あっちの方?」

「うん、あの遠くで光ってるのがうち」

「嘘だ!」



嘘だよ。



はしゃいでる小糸ちゃんがかわいい。



出てくる料理も全部おいしくて。



「最高ですね~」



2人で軽くお酒も飲んで、デザートまで全部食べて。



ちょっと酔い醒まそう…。