好きって言ってよ ~先輩、溺愛しすぎですっ~

それから1週間ほど、小糸ちゃんの合格発表の日。



俺の合格発表のときと同じく、俺の家で一緒に見る。



スマホの前にかじりついている小糸ちゃん。



時間になったので、受験番号を入力した。



飛び込んできたのは、桜のイラスト。



それから『合格』の文字。



「先輩~…!」

「小糸ちゃん、ほんっとうにおめでとう!!」



小糸ちゃんが第一志望だった大学の、教育学部。



小糸ちゃんが学びたいと思っている教育心理学は3年生以降に選択することになるから、それまでは教育学の基礎を学ぶんだって。



小糸ちゃんとお互い抱きしめ合った。



それから小糸ちゃんの頭を撫でる。



「よく頑張ったね」

「先輩のおかげ…」

「小糸ちゃんが頑張ったからだよ。春から一緒に大学生しようね?」

「楽しみです!」



もう一度2人で抱きしめ合った。



小糸ちゃんとこうやって確実に一緒に未来を歩いて行けていることが嬉しい。



それから小糸ちゃんと受験おつかれさまということでまた旅行に行くことにした。



前は雪国だったけど、今回は暖かい近場へ。



「かわいい~!」



牧場で羊にはしゃいでる小糸ちゃん。



「ちょっと触ったらすぐ毛取れる…」

「これで羊毛フェルト作ろうかな…」

「あはは、いいですね」



それから一緒に新鮮なミルクバニラアイスを食べたり…。



大きい滝を見て自然のすごさに感動したり…。



ちょっと早めに着いた宿で、それぞれ温泉に浸かった。



温泉は絶景すぎて。



小糸ちゃんと一緒に見たかったなあ…。



っていうかこの仕切りの隣って女湯だよね?



こっちにも誰もいないし、向こうからもなんの声も聞こえないし…。