好きって言ってよ ~先輩、溺愛しすぎですっ~

「打ち上げで浮気しないでくださいね…」

「あはは、しないしない」

「だって先輩モテるから…」

「小糸ちゃんのこと大好きアピールしとくよ」



それは恥ずかしいけど…。



そして先輩たちと泣く泣く別れた。



「明莉~…寂しいね…」

「寂しいよね…」



明莉と2人で帰る帰り道。



2人で寂しさを分かち合った。



「そういえば…」



明莉が立ち止まった。



「ん?」

「この前、穂高先輩と旅行に行ったんだけどね…?」



恥ずかしそうな明莉。



もしかして…。



「した…の?」



あたしが言うと、恥ずかしそうにうなずいた。



おお~!



これはおめでたいことだよね!?



チューするのにあれだけ時間がかかった2人がついにそこまで…。



「どうだった?」



嬉しくなったあたしは明莉についつい聞いてしまう。



「幸せだったよ…」

「分かる…」

「分かるって…」

「どっちから誘ったの? 穂高先輩?」

「うん…」



穂高先輩~!



あたしからありがとうって言いたいかも!



穂高先輩も頑張ってくれたんだね~。



そんな報告を聞きながら、あたしは風里先輩のいなくなった学校をあとにしていった。



風里先輩、卒業はすごく寂しいけど…新しい人生に向けて、頑張ってください。



あたしは風里先輩の明るい未来を祈った。