好きって言ってよ ~先輩、溺愛しすぎですっ~

それからお参りをして『風里先輩とずっと幸せにいられますように』とお願いして。



そのあと一緒に引いたおみくじでは2人とも大吉だった。



「『恋愛 自己を抑えよ』だって…。小糸ちゃん小糸ちゃんって言いすぎるなってこと? 無理だよ…」

「あはは、あたしは『身を任せれば良い』らしいです」



あと学問は『努力すればよろし』だって…。



受験勉強頑張れってことね…。



まだ何も定まってないけど…。



それから先輩と一緒にまたおうちに戻ると、家にはこの前お会いした、先輩の叔父さんと叔母さんが来ていた。



お父さんも帰ってきていて、みんなでお酒飲んでる…。



「毎年こうなんだよ…。酔っ払い…」



すでにお姉さんと渚さんは部屋に戻ってるみたい。



あたしも先輩にお風呂先入っていいよと言われたのでそうすることにした。



お風呂から上がってリビングを通ると、先輩が叔父さんたちに絡まれてて。



あたしに気づいた。



「小糸ちゃん~…助けて…。この人たちお酒くさい…」



そんなことあたしに言われても…。



叔父さんがあたしに手招きした。



「小糸ちゃんもこっち来いよ。この前あんまり話せなかったし話そう」



そう言われると…。



あたしは引き留める先輩を置いてすごすごと叔父さんたちに近づいた。



近くで見ると、叔父さんは血のつながりがあるだけあって風里先輩に似てる。



風里先輩が年齢を重ねたらこうなるんだろうなあって感じがする。



空いてるソファに適当に座った。



隣に来た先輩があたしのことを腕の中に包んだ。



あたしは恥ずかしいからそれから抜けようとしたのに、先輩の力は強い…。



観念…。



「お前は本当に母親に似てるな」

「なにが?」

「こうやって親とかの前で平気でイチャつく感じが」

「でも悠麗くんもそのタイプでしょ」

「まあ否定はできねえな」



そうか…風里先輩のこの感じは血なのね…。



じゃあもう何言っても無駄か…。