好きって言ってよ ~先輩、溺愛しすぎですっ~

「ラブホにいる小糸ちゃんも可愛いね」

「何ですかそれ…」

「ん~、なんか俺だけのものって感じがする」

「先輩ってたまに変態みたいなこと言う…」

「実は俺もそう思ってた…」



神妙な顔でそう言う先輩がなんだか面白くて、あたしは声をあげて笑った。



そんなあたしを愛おしそうに見てくれる先輩。



おでこにかかる髪を撫でる。



「一緒にお風呂入る?」

「…うん」

「ほんと!?」

「でも裸は見ちゃダメ…」



先輩はちょっと残念そうな顔。



でも裸見られるのは絶対いや!



あたしは、バスタブにお湯を溜める。



すぐにお湯が溜まったので、先輩に「あたしが呼ぶまで来ないでください」と言って部屋に待たせた。



先にお風呂に行ったあたしは、髪と体を洗ってお風呂場の電気を消し、バスタブに浸かる。



お風呂場は真っ暗。



「せ、先輩~…」

「はーい」



呼ぶと、すぐに先輩がやってきた。



あたしは先輩の方も直視できないので目を逸らす。



「暗い…」

「我慢してください…」

「分かった…」



暗くてシャンプーの位置も分からない先輩の手を取って「シャンプーはこれです」と教えてあげる。



「ねえ、小糸ちゃんが洗ってくれない?」

「へっ!?」

「いいじゃん、どうせ暗くて何も見えないし」

「分かった…」



というわけで、先輩の髪を洗います…。



ドキドキ…。