好きって言ってよ ~先輩、溺愛しすぎですっ~

「おつかれさまです! もう試験終わったんですね!」

「うん、手ごたえは良い感じ~」

「良かったです!」



それから俺は適当にお花を何本か選ぶ。



「これ包んでくれる?」

「はい!」



手際よくお花をまとめてくれる小糸ちゃん。



お金を払って受け取ってから、それをそのまま小糸ちゃんに渡した。



「はい、これあげる」

「…え? なんでですか?」

「なんかあげたくなったから~」

「えっ、わーい。粋ですね、先輩」



もらったお花の匂いを嗅いで嬉しそうにしてる。



その顔。



良いよね~。



俺がにこにこしてると、小糸ちゃんの隣からにやにやした視線を感じた。



「見せつけてくれるね~」

「亜子さん…」



小糸ちゃんがちょっとタジタジ。



俺は変わらずにこにこだ。



「いいな、恋人からお花もらうとかさ。一番されてみたい」

「あはは…」



そういう亜子さんは結人くんとどうなったんですかね。



俺的には付き合ってくれたりするとありがたいんですけどね。



なんて俺が言うわけにもいかないので、「小糸ちゃんには特別で~す」と返しておいた。



亜子さんは「悔しい~っ」って言ってたけど。



俺は小糸ちゃんの頭をそっと撫でてからお店をあとにした。



明日の試験も頑張りますか~!