好きって言ってよ ~先輩、溺愛しすぎですっ~

「早く受験終わってえっちなことも色々しようね?」

「はい!? 何言ってるんですか!?」



あ、怒られた…。



それからしばらく小糸ちゃんに触って、解散。



小糸ちゃんが別れ際、「明日…頑張ってきてください!」と言って一瞬キスしてくれた。



その短い一瞬だけですべてが満たされた気がして。



俺は無敵状態でなんでもやってやれるような気がした。



そして! 試験当日になった。



朝から父さんは仕事でいなかったけど、お弁当が用意してあった。



『がんばれ!』とメッセージ付の付箋が貼ってある…。



じーんとしちゃった…。



母さんが出してくれた朝ごはんを食べて、母さんと、遅く起きてきた姉ちゃんに送り出されて家を出た。



歩いてたら、いつもの公園に小糸ちゃん…。



「どうしたの!?」

「あ、いや、先輩の邪魔するわけじゃないんですよ。一言頑張ってって言いたかっただけで…」



小糸ちゃんはしどろもどろ。



そんな慌てることないのに!



めっちゃ元気出た!



「先輩、両手出してください」

「? はい」



言われた通り手を出すと、小糸ちゃんがその手にやさしく触れた。



「先輩はなんでもできる魔法の手を持ってるので! 絶対大丈夫です!」

「うわ~、本当にそんな気がしてくる…」

「へへ。じゃあ行ってらっしゃい!」

「いってきます!」



小糸ちゃんとの朝の逢瀬は短めで。



めっちゃ元気出たよ。



なんか緊張してた試験も楽しみな気がしてきた!