好きって言ってよ ~先輩、溺愛しすぎですっ~

「先輩にお土産持ってきました~!」

「わーい、ありがとう」



あたしは脇の荷物からガサゴソといくつかを取り出す。



「去年先輩がたくさんくれたので、あたしもたくさん用意しました~!」

「おおー、ありがとう!」



机の上に広げたたくさんのお土産たち。



石鹸とか、ソーキそばとか、お茶とか、伝統工芸で作られたミニタオルとか…。



とにかくたくさん。



「あと、こっちはご家族の皆さんに!」



そう言ってちんすこうがたくさん入った箱を出した。



「こんなにたくさん、ありがとね」



風里先輩が優しい顔でそう言って、あたしの頭をなでなでしてくれた。



あたしはふふ~と笑う。



「あと、今日は持って帰ってこれなかったですけど、琉球ガラス体験っていうのをしたので、それも出来たら先輩にあげますね」

「へえ~、琉球ガラス?」

「はい、すごい綺麗なガラスで! コップ作りました!」

「え~超楽しみ」



今はとにかく先輩に会えて、先輩にこうやってお土産渡せてあたしは嬉しい。



「じゃあ…そろそろ帰りますね?」

「え? もう帰っちゃうの?」

「はい、先輩あと1か月で推薦入試じゃないですか。あんまり邪魔したくないんです」

「邪魔じゃないのに…」



先輩はそう言ってくれるけど、足引っ張るのは嫌なの。



それに、あたし自身も修学旅行終わりで疲れてる。



家帰ってお風呂入って早く寝るんだ。



「じゃあまた~!」

「うん、またね」



家まで送ってくれた先輩に手を振って中に入った。