好きって言ってよ ~先輩、溺愛しすぎですっ~

「風里先輩のエッチ…良い?」



一人が意地悪そうにあたしに聞いた。



あたしは観念したように、小さくコクンとうなずいた。



その瞬間、大盛り上がり。



「あ~、やっぱ風里先輩ってそうなんだ。あの感じで。最高だね」

「いや、待って、みんな、絶対誰にも言わないでね!?」

「言わないよ~、誰に言うっていうのよ」



確かに…。



それからなぜか風里先輩の妄想と再現大会が始まった。



みんなやめて…。



恥ずかしい…。



「あ~、一回でいいから抱かれたい」

「や、やめてよ! ダメ!」

「冗談だって~。風里先輩はあんたしか見えてないの分かってるよ。だってハタから見てて思うもん。小糸しか目に入ってないな~って」

「そ、そう…?」

「うん、あたしたち、完全にモブキャラ」



なんか照れるな…。



それは嬉しいかも…。



それから話題の矛先はあたしから明莉に移った。



「で、明莉は!?」

「な、なに…?」

「穂高先輩と。どこまで行った~?」



みんなの興味津々な目に明莉はたじたじ。



頑張れ、明莉…。



「チューはした?」

「うん…」

「それ以上は?」

「ま、まだ…」



明莉がそう言うと、『キャー! ピュア~!』と、それはそれで盛り上がった。



みんな楽しそうだね…。