好きって言ってよ ~先輩、溺愛しすぎですっ~

「大好きっていっぱい書いてある…」

「~…! やめてください!」

「俺も愛してるよ?」

「…」



『大好き超えて愛してます』とか書いちゃったから…。



先輩から手紙を取り返そうとしたけどあっさりかわされる…。



む~っとするあたし。



先輩がそんなあたしに面白そうに笑ってニコニコと頭を撫でた。



それからちゅっと一瞬キスする。



「ありがと」

「…」

「こんなに愛されてて超幸せ。こんなに人のこと好きになったのも初めてだし」

「本当ですか…?」

「うん、自分でもびっくりするくらい。ずっと小糸ちゃんのことばっか考えちゃうもん」



それは何よりも嬉しい言葉に思えた。



先輩は今まで何人かと付き合ってたわけで、比較されてるんじゃないかなとか思わないでもなかったし…。



あたしはそっと風里先輩の胸の中に寄り添った。



先輩があたしの腕をとんとんと優しくたたいてくれる。



「ずっとそばにいてね?」

「もちろんです…っ。先輩こそ、あたしから離れないで…?」

「当たり前じゃん?」



そう言ってどちらからともなくキスをした。



なんて幸せなの…。



あたしが風里先輩に与えるつもりが、逆にあたしが与えてもらってるみたい。



大好き、大好き、大好き。



この気持ちが消える日なんて絶対に来ないだろうと思った。