好きって言ってよ ~先輩、溺愛しすぎですっ~

「こんな受験勉強ばっかしてる風里のこと大事にしてくれて。嫌じゃない?」

「全然そんなことないですよ! 風里先輩あたしのことすごく大事にしてくれるし…。あたしの方こそ感謝って感じです…」

「そう言ってくれて良かった」



風里先輩はそんなあたしとお母さんのやり取りににこにこと笑ってあたしの頭を撫でた。



それはご家族の前で恥ずかしいです…!



テーブルの下で軽く風里先輩の足を蹴った。



お母さんは呆れた顔をしてる…。



それからしばらくご飯をごちそうになって、洗い物を少し手伝ってからケーキを持って先輩の部屋に上がった。



「じゃあ改めて…おめでとうございます!」

「わーいありがとう!」



ロウソクに火をつけて部屋の電気を消した。



「吹き消してください!」

「おっけー」



先輩がロウソクの火を消した瞬間真っ暗になる部屋。



電気をつけようと立ち上がるあたしに、先輩が腕を引いた。



そのまま先輩の胸の中に収められる。



それから暗い部屋で、あたしの顔をペチペチと触る先輩…。



「何やってるんですか…?」

「ここが目で、ここが鼻で、ここが唇」

「はい…」

「見えなくてもかわいいね~」

「な、なに言って…」



その瞬間、先輩にキスされた。



あたし、食べられるのかな…。



そんな感じのキス。



あたしもそれに応じた。



しばらくキスを続けて、唇をそっと離して。



先輩がリモコンで部屋の電気を明るくした。