好きって言ってよ ~先輩、溺愛しすぎですっ~

俺がそう言うと、小糸ちゃんがもっと泣き出して。



泣きながら、俺にうなずいた。



「寂しかった…。寂しかったよ…」



そう言う小糸ちゃんに、ものすごく申し訳なくなった。



そんな風に思わせて、自分は一方的になんでも話してなんて言って役割を果たした気でいた。



ごめんね、小糸ちゃん…。



「ちゃんと…話そうか」

「はい…」



小糸ちゃんの涙を拭いて、もう一度抱きしめた。



軽く背中をトントンと叩く。



「俺もね、本当は前より会えなくなって、遊べなくなって、すごく寂しかったよ。でも、俺が言っちゃいけないと思ってた。でもそれが小糸ちゃんを孤独にしてたよね」

「でも、あたしは先輩のこと邪魔したくないっていうのも本当だから。心の底から応援してるし、わがままは言いたくなかった…」

「わがまま、言ってよ。俺も言うからさ。寂しいとか、そういうの全部言うようにしよう」

「うん…分かった…」



そのまましばらく抱き合って。



小糸ちゃんの頭をさすると、小糸ちゃんが甘えたように俺を見てきて。



ちゅっと一瞬キスをした。



小糸ちゃんは泣きながらちょっと笑って。



小糸ちゃんのことが大好きだよ…。