好きって言ってよ ~先輩、溺愛しすぎですっ~

それからバイト終わりの小糸ちゃんと合流した。



聞いてみよ…。



「小糸ちゃん、俺のこと好き?」

「えっ!? 急になんですか!? 大好きですよ!」



なんか焦ってる感じもするけど、嘘とも思えない…。



うーん…。



「小糸ちゃん、何か俺に隠してる?」

「かく…してないです」



絶対隠してる!!



なに? 俺に言えないこと?



でもいくら不信の目を注いでも小糸ちゃんは教えてくれなかった。



浮気とか心離れとかの心配はなさそうだけど…。



どうしたものか…。



「なんか…悩み事とかある? 俺に遠慮して言えないみたいな…」

「大丈夫…です」

「今こんな立場であんまり偉そうなこと言えないけど…。小糸ちゃんにとって頼れる存在でいたいから、何かあったらいつでも言ってほしい…」

「ありがとうございます…」



なんかちょっと落ち込んでるみたい…。



繋いでる手の力がいつもより心なしかちょっと弱弱しい。



俺は反対に、小糸ちゃんの手をぎゅっと握った。