好きって言ってよ ~先輩、溺愛しすぎですっ~

「だってね、あたしも穂高先輩も、親がいつも家にいる状況だし…。2人になれるときってあんまりなくて…」

「でも、部屋で2人とかはあるでしょ…? 一緒に試験勉強とかしてたじゃん」

「うん、でもなんか…そんな感じにならなくて…」



明莉は、穂高先輩は自分に魅力を感じてないんじゃないかってちょっと不安そうだった。



絶対そんなことないのに!



文化祭のときだって、目がハートだったもん!



「穂高先輩って明莉が初めての彼女じゃないよね?」

「そう…。だから余計に不安で…」



それは穂高先輩が悪い!



明莉にとっては初めての彼氏だもん。



チューもしたことないし、穂高先輩の方がリードしてあげてほしい。



キスとかしなくても充分な人はいると思うけど、それならそれでちゃんと話すべきだし。



多分穂高先輩的には明莉のことを尊重してるつもりだと思うけど…。



こっちだってチューしたい気持ちはあるよ!



明莉のことを不安にさせないでほしい。



「もう明莉からいっちゃいなよ」

「ね、やっぱりそう思う…? でも恥ずかしくて…」



それはまあ分かるけど…。



こっちがしたいっていう気持ちを見せたら絶対穂高先輩も来てくれるはずだもん…。



「なんか…小糸ちゃん、心強いね? めっちゃ慣れてる感じ…」

「慣れ…」



まあ確かに前よりは…慣れたかも…。



だって先輩めっちゃチューしてくるし…。



あたしもしたいって思うようになっちゃったし…。



若干恥ずかしさを感じながら、明莉にエールを送ってその日は解散した。



うまくいくといいな…。