好きって言ってよ ~先輩、溺愛しすぎですっ~

~小糸~

6月。



今日と明日は文化祭です。



めっちゃ楽しみ!



いつもはしないお化粧とかもしたりしちゃってる。



先輩との待ち合わせの公園に行くと、先輩が先に来ていた。



ちょっと小走りで近づく。



「おはようございます!」

「おはよ〜」



先輩がそう言ってからあたしの顔をじっと見る。



「メイクしてる? めっちゃかわいいね」

「えっ、嬉しい…」



先輩はやっぱりこういうのにすぐ気がついてくれる。



嬉しいからこれからもしようかな…。



「小糸ちゃんはメイド喫茶だったよね?」

「です…」

「小糸ちゃんのメイドさん見たすぎる〜…。今日は何時の間出てるの?」

「今日は10時から12時の2時間だけですね…」

「じゃあ俺のシフトと丸かぶりだ…」



あたし的には恥ずかしいからあんまり見られたくないけどね…!



「明日は?」

「明日は午後ほぼずっとです」

「じゃあ明日見に行こーっと」



見に来られちゃうのか…。



あたしのメイド姿…。



「おかえりなさいませご主人様とか言うの?」

「言うんです…恥ずかしいから嫌だ…」

「俺以外にご主人様とか言うんだ…。それはちょっと嫌すぎるかも…」



2人でちょっとだけズーンとした。