好きって言ってよ ~先輩、溺愛しすぎですっ~

「でも母さんたちも高校生のときよくお互いの家に泊まりに行ってたって言うじゃん…。悠麗くんから聞いたよ…」

「うっ…。あたしたちは昔からそうだったし親も承知の仲だったからいいの!」

「ずる…」



ご両親、たしか幼馴染同士の恋愛だったんだよね。



あたしも結くんとは幼馴染だけど結くんと恋愛なんて全然あり得ないな…。



結局その日は風里先輩の反撃により怒られがなあなあになって終わった。



でも怒られるからあんまり一緒に寝るのはやめておこう…。



まあ…昨日みたいに来られたら拒否できるかどうか分からないけど…。



あたしも先輩の家に慣れてきて肝が据わってきたな…。



それから朝ごはんも食べさせてもらってバイトに出掛けた。



予備校で自習するという先輩と一緒に家を出る。



それからあたしはバイトを一日頑張って。



先輩は、自分の好きなアートに割く時間がなくなったから、このお店に来なくなった。



ちょっと寂しい。



それから1日バイトを頑張って、予備校終わりの先輩を待った。



予備校の下のところで待っていたら、たまたま結くんに会った。



「小糸、こんなとこで何してんの?」

「風里先輩待ってるの〜」

「…ふーん」



結くんがあたしの隣に立った。



「なに?」

「一緒に待っててやる」

「ありがと…」