好きって言ってよ ~先輩、溺愛しすぎですっ~

リビングに行ったら母さんが父さんの膝枕でなんかイチャイチャしてた。



「勉強おつかれ~」



父さんが俺に気づいて顔を上げる。



「あ、風里お茶取って~」

「ん」



父さんの膝の上から動かない母さんに冷蔵庫からお茶を取って渡してあげる。



「勉強頑張ってるね」



父さんが優しく俺に言う。



父さんは母さんと違っていつでも優しい。



「小糸ちゃんのこと寂しい思いさせてない? 大丈夫?」



母さんが寝転がりながら言う。



「ん~…どうかな…。させてるかも…」

「あんまり寂しい思いさせすぎると爆発しちゃうからね。ケアだけは忘れないようにね」



そうだよね~…。



でも…今以上、どうしたらいいんだろう。



俺なりに今できる範囲で小糸ちゃんのことは大切にしてるつもり。



今の俺が小糸ちゃんにできること…。



考えても分からなかった。