好きって言ってよ ~先輩、溺愛しすぎですっ~

「じゃ、旅行いってらっしゃーい!」

「あ、ありがとうございました…」



満足げな亜子さん。



ふう…。



なんか旅行、楽しみだけど緊張してきたな…。



だけど、ついに当日がやってきた!



なんだかんだ言ってたけど超わくわくしてます。



行先は雪国!



新幹線が到着すると、ホームからは雪景色が見える。



「すごーい! 雪だ!」



旅行とか普段あんまりしないからこういう景色を見るのもすごく新鮮。



あたしの隣では先輩はあたしを微笑ましそうに見てくれる。



先輩がクリスマスにくれたマフラーもばっちりしてきてる。



超あったかい~。



先輩とあちこち観光した。



「足湯だー!」

「入ろっか」



道の途中に無料の足湯があったので風里先輩と横並びに座った。



あったか~い。



「ずっと入れますね…」

「ほんとだね…外寒いから余計出られない…」



しばらくそうしていて。



向かい側に座ってるおばあさんがあたしたちをニコニコと見てる。



「あなたたちどこから来たの?」

「東京です!」

「遠いとこからありがとうね~」

「良いところですね!」



おばあさんとなんとなく会話するのもなんだか楽しい。



「そろそろ出ようか」

「ですね!」



お湯から上がると、足が見事にお湯が浸かっていた部分だけ赤くなってる。



あたしがハンカチで足を拭いてる間、先輩はあたしのことを支えてくれる。



おばあさんに挨拶して足湯をあとにした。