好きって言ってよ ~先輩、溺愛しすぎですっ~

「来月から予備校にも通おうと思ってるんだ」

≪そうなんですね…。でもあたし、寂しいですけど会えなくても先輩のこと大好きなのは変わらないので!≫

「うあ~…。良い彼女~…。大好き~…」

≪へへ…。受験終わるの楽しみにしてますね?≫



ありがとう…。



でも小糸ちゃんは受験とかどうするんだろう…。



もし俺が受験終わっても、小糸ちゃんが次受験生になるんじゃ…。



≪あたしは…うーん、まだ進路どうするか全然考えられてないです…≫

「そっかあ」

≪あたしも考えないとダメですよね…≫

「まあまだ時間あるから。ゆっくり考えなよ」

≪はい!≫



どんな道に進むとしても、俺も同じように応援するよ。



俺も変わらず小糸ちゃんのこと大好きに決まってるから。



「小糸ちゃん、だからね、受験勉強本格的に始める前に、一緒に旅行行かない?」

≪旅行ですか? 行きたい!≫



小糸ちゃんが嬉しそうな声を出す。



良かった。



小糸ちゃんと2人きりで旅行~。



めっちゃ楽しみ!



手を出すか出さないかはちょっとその時にならないと分からないけど…。



なるべく我慢するようにするよ…。



それからしばらくどこに旅行しに行くかとかそんな話をして。



気が付いたらお互いそのままウトウトし始めた。



電話の向こうから小糸ちゃんの寝息が聞こえる。



でもいいや…つながったまま寝ちゃおう…。