好きって言ってよ ～先輩、溺愛しすぎですっ～

「そういえば、お母さんが先輩のしめ縄飾り見てすごいびっくりしてましたよ。売り物みたいって」

「あはは。まあ実際売り物としてやらせてもらってるしね」

「先輩は将来そういう仕事をするつもりなんですか？」

「うん、美大に行って今やってることをもう少し広げてみるつもり」



そっか、すごいなあ。



でも美大に行くってことは受験もあるんだよね…。



今より会う頻度減っちゃうのかな…。



先輩のことはすごく応援してるけど、それだけはとても寂しい。



「市川さんとは普通に過ごせた？」

「うーん、まだ全然慣れないし抵抗感の方が大きいですけど…。前よりは普通にできました」

「そっか、えらいえらい」



先輩がそう言ってあたしの頭を撫でてくれた。



あたしは先輩の腕にくっつく。



「こっち向いて？」



先輩のその声に顔を上げて、先輩とどちらからともなくキスをした。



新しい年もこうやって先輩と迎えられて本当に幸せ。



良い一年になりそうだ！