好きって言ってよ ~先輩、溺愛しすぎですっ~

「寒いですね~…」

「おいで?」



先輩がそう言って腕を広げてくる。



ちょっと恥ずかしいけど…えいっ。



先輩の胸に飛び込んだ。



ぎゅーっと抱きしめてくれる。



幸せ~…。



「俺、重い?」



抱きしめながら、先輩があたしに聞く。



あたしはふふっと笑って先輩にちゅっとキスした。



いつもは恥ずかしくてできないけど…。



今日はなんだか特別な気分。



「まあ軽くはないですけど…あたしはそんな先輩が好きです」

「本当はさ、小糸ちゃんの交友関係に口出したくないんだよ? ないんだけどさ、どうしても気になっちゃって…」

「嬉しいです! でも、結くんは本当にただの幼馴染なので…そんな気にしなくても大丈夫ですよ」

「うーん、まあねえ…」



先輩はあいまいな顔をして笑った。



な、なんでそんな顔するんだろう…。



本当に何もないんだけどな…。



先輩とベンチで横並びでぎゅっとくっついて座った。