~小糸~

楽しかったクリスマスが終わり、冬休みに突入したあたしたち。



もうすぐ年が明ける。



街ではついこの前までクリスマス一色だったのに、もう大晦日モードになってる。



そういえば、クリスマスを一緒に過ごした穂高先輩と明莉は、その後特に進展はないらしい。



楽しかったとは言ってたけどね。



普通に楽しく遊んで普通に解散しちゃったんだって。



うーん、恋愛って難しいなあ…。



あたしにアドバイスできることがなくて申し訳ない…。



そんな今日はあたしはバイト。



「小糸ちゃーん」

「あ! 先輩! いらっしゃいませ~」



いつものようにバイト先に来た風里先輩。



い草やお花、葉っぱや木の実なんかを見てる。



「お会計おねがいします」

「はーい」



レジ台に乗せられた大量の花材たち。



いつもに増して量が多い…。



「これ何作るんですか?」

「しめ縄飾り作るんだ。もう既に何個か作ってあるんだけど、あとで小糸ちゃんにもあげるね」

「ありがとうございます! でもめっちゃ量ありますね?」

「うん、追加分で何個か多めに作って売るからね」



すごいな~。



前に聞いたんだけど、先輩は結構色んなものを作って売っていて、それでそこそこ収入があるらしい。



芸術家だよねえ、ほんと…。



「終わるまであと30分くらい?」

「はい!」

「じゃあその辺で待ってるから一緒に帰ろう」



やったー!