好きって言ってよ ~先輩、溺愛しすぎですっ~

「どうですか?」

「かわいい~」



そう言って小糸ちゃんを写真に収めた。



「寝起きの顔撮らないでください…」

「かわいいよ」



それから小糸ちゃんはマフラーを外して大事そうに閉まった。



「じゃあ今日は何しよっか? 昨日の続きでも見る?」

「そうしましょう!」

「おっけ~」



俺の部屋で昨日の続きの映画を見ることになった。



テレビをつけて小糸ちゃんを座らせる。



俺はそんな小糸ちゃんのことを足で挟んで肩を後ろから抱きしめた。



小糸ちゃんの顔が赤くなったけど気にしない~。



俺の部屋で映画見るなんてイチャイチャしたいだけだよね~。



たまにほっぺたにチューしたりして。



昨日あんなキスしたからこれだけじゃ物足りない…。



「小糸ちゃん」

「はい…」

「こっち向いて」

「今良いところなんで…」



え~…。



俺だって今良いところだよ。



小糸ちゃんへのイチャつきたいメーターがマックスだよ!



でも映画を見る小糸ちゃんの顔は真剣だ。



分かったよ…。終わるまで我慢する…。



抱きしめながら俺も一緒に映画を見たら、ようやくエンドロールになった。



「もういい?」

「先輩って犬みたいですよね…」

「犬…」

「尻尾振ってるみたいな…」



それは小糸ちゃんの方だと思ってたんだけど…。



付き合う前の小糸ちゃんって俺にいつも尻尾振ってるみたいだったじゃん?