好きって言ってよ ~先輩、溺愛しすぎですっ~

次の日、パタパタという足音で目が覚めた。



そのまま、コンコンと俺の部屋がノックされる。



「はーい」



そう言うと入ってきたのは小糸ちゃん。



「先輩!」



手には、俺が昨日枕元に置いた包みを持っている。



「これ…先輩ですよね!?」

「ん~、サンタさんじゃない?」

「サンタさん…」



頬が上気している小糸ちゃん。



朝から元気。



寝起きもかわいいね。



「開けていいですか!?」

「いいんじゃない?」



小糸ちゃんが俺の前で包みを開けた。



「わあ…!」



中に入っているのは、手編みのピンクベージュのロングマフラー。



小糸ちゃんに似合う色。



「俺ね、サンタさんの助手をやってるんだけどさ」

「へっ?」

「そのマフラー、俺の手編みなんだ」



俺が言うと、小糸ちゃんは目を丸くした。



そしてマフラーを凝視した。



「て、天才ですか…?」



へへ…。



夜な夜な小糸ちゃんのために編んだんだよ…。



毛糸選びもめっちゃこだわったし!



「喜んだ?」

「はい! すごく!」

「してあげる」

「やったー」



マフラーを小糸ちゃんに巻いてあげる。



うん、サイズもぴったり!



ぐるぐる巻きにした小糸ちゃんはめっちゃ暖かそう。



フォルムがかわいい。