「ありがとう、ヤヌアル。──ヤヌアルがひろってくれなかったら、きっとキィちゃんは、戻ってこられなかったと思う……」


 小百合はそう言うと、ヤヌアルに両手でキィちゃんを差し出す。


「エッ……?」


「わたし、キィちゃんにちゃんと会えたから……」